■舞台の大洗町交付「訪れるきっかけに」
人気アニメ「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)の舞台となった茨城県大洗町は、アニメに登場するキャラクター5人の特別住民票の交付を始めた。住民票という少し地味目なアイテムだがファンの心をくすぐり、今月1日にスタートして10日間で2100枚が交付された。担当者は「ファンが町を訪れるきっかけとなってほしい」と話している。
アニメは、架空の高校「県立大洗女子学園」の生徒らが、戦車を使った武道「戦車道」に奮闘するストーリー。特別住民として登録されたのは主要キャラクターで、「あんこうチーム」所属の西住みほ▽武部沙織▽五十鈴華▽冷泉麻子▽秋山優花里-の5人。
住民票には「大洗町港中央第4埠頭(ふとう) 大洗女子学園艦内 大洗女子学園女子寮」など、アニメの設定通りの架空の住所が記されている。アニメのロゴマークが記載されている以外は本物と変わらず、用紙も同じ。手数料も実際の交付の際と同じ1枚300円で、町役場の窓口で申請書の記入が必要だ。
町まちづくり推進課は「アニメの登場人物の住民票でも、実際に交付をされる際に行う手続きを体験してもらいたい」と説明する。
住民票を手に入れたファンが、ブログで紹介するなど着実に認知度は上がっており、中には一押しのキャラクターの住民票を何枚も入手する人もいるという。
多くのファンに愛されているガルパンだが、3月にアニメの放映は終了。町まちづくり推進課は「大洗という地名を広めてくれたガルパンを、応援したいという思いも住民票には込められている。住民票でアニメの続編が作られる後押しができれば」と期待する。